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管理人:boyslover
「ボーイズラブ~腐女子の庭」は、ボーイズラブ系コミック・小説・同人ソフトの紹介サイトです。
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ケダモノたちの夜に

ケダモノたちの夜に

ケダモノたちの夜に

著: 火崎勇
発行: イースト・プレス
レーベル: アズ・ノベルズ
ジャンル:ボーイズラブ小説>若者
イラスト:笹生コーイチ

母の急逝で天涯孤独の身となった大学生の氷魚……。
ある日、伯父と名乗る男が現れ、乞われるまま亡き父の生まれた村を訪れることに……。
閉鎖的で謎めく山奥のその小さな村――
着いたその日のうちに、氷魚は世話役の青年、前川からいきなり犯される……。
謂れなき凌辱に慄きながらも、その腕の中で乱れていく氷魚……
体の奥底に潜む『何か』に翻弄される二人の秘密は……? 
淫ら迷宮☆ ミステリアス・エロス!


明日も大学はない。
昼過ぎまで寝て、それから香典返しのための住所の書き出しでもやろう。
そんなことを考えながら、駅からの道を歩いていた。
家賃が安いだけあって、ちょっと駅から離れている俺のアパートへ向かう道には、途中に大きなマンションの建設予定地が二つあった。
一つはすでに外側が出来上がり、はめ込まれた一階部分のガラスにはテープが貼られ、梱包を解いたばかりの荷物みたいな姿の建物が聳え立っている。
けれどもう一つはまだ敷地を取り囲むように高い鉄の塀があるだけで、運ばれた資材がちょこっと頭を出しているだけの場所だった。
若い女だったら、きっと遠回りをしてでも表通りを選んだだろう。
けれど、体躯壮健な男としてはそんな必要はまったく感じることなく、その幾分暗い道をいい気分でふらふらと歩いていた。
背後から足音がしていたのにも気づいていた。
でもだからどうだっていうんだ?
この道の先にはいっぱいアパートも一軒家も建っていて、自分と同じ方向にたまたま向かっているだけの人間に決まってるのに。
角を曲がり、その足音が急速に近づいてきても、振り向く気も起きなかった。
その足音の目的が、自分のワケがなかったから。
だが足音は、俺を追い抜いてゆく、と思った瞬間、背後から襲いかかってきた。
「…っ!」
口を押さえ込まれ、利き腕を捩られ、そのままずるずると後ろ向きに引きずられる。
こっちが酔っていたとはいえ、すごい力だ。
「…ん…ん」
物盗り?
一番に頭に浮かんだのは、最近新聞などで見かけるキレた連中による強盗だった。酔っ払い相手に財布を狙ったのかと思った。
けれど相手はそのまま俺の身体を建築途中のマンションの囲いの中へ引っ張ってゆくと、ぐっと体重をかけてうつ伏せに俺を跪(ひざまず)かせた。
抵抗しない方がいい。
ここまでされる恨みは買った覚えはない。金が目当てなら、財布を抜き取れば逃げてゆくだろう。この歳の男としては小柄な自分が、俺を引きずるほどの相手と酔った状態で戦えるわけがない。
だから、俺はおとなしく相手のするがままになった。
抵抗がなくなったのを不思議に思ってか、口を押さえていた手がわずかに隙間(すきま)を作る。
「さ…財布ならズボンのポケットの中だ…」
相手は捕らえたままの俺の手をさらに後ろに捩じ上げ、もう一方も同じようにするとそのまま何かで縛り上げた。
そして、あらかじめ用意していたらしい布で目を覆う。
どうしてだか、胸が高鳴った。
恐怖じゃない。
目隠しをするために相手の男の手が顔に触れた途端、ズキリと胸が痛むほどに疼いたのだ。
指がわずかに掠(かす)った程度だ。なのにまるでスイッチが入ったように全身が過敏になる。
「な…」
その理由を考える間もなく、次は口に布が巻かれた。
「…ぐっ…」
今度は本当の恐怖で身体が震える。
たかが物盗りでここまで相手を縛り上げるか?
「んん…っ!」
声を上げ、肩を揺する。
だが、ここまでされた後ではもう遅かった。
背後から男の手がズボンをまさぐる。
財布は尻のポケットだった。触るだけでその膨らみはわかるはずだ。なのに手が伸びてきたのは前だった。
「ん…!」

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